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石田散薬の研究 ~プロジェクト概要~

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実験運営

(社)一般社団法人北多摩薬剤師会  「石田散薬」プロジェクトチーム
東京薬科大学           「石田散薬」実験チーム

協力・支援
    日野市役所・新選組まちおこし企画室
    土方家
    日本薬史学会
    日野市薬剤師会・東京都薬剤師会南多摩支部・日本薬剤師会

プロジェクトの基本理念

新選組副長、土方歳三が売っていたという石田散薬。
ファンの間でも長らく言われていた『成分を知りたい!』『効果を知りたい!』『実際に作ってみたい!』という知的好奇心を、薬の専門家の立場から満たすため、研究してみましょう。

「伝説の薬」に、現代の科学技術の最先端で挑みます。
歴史的・薬学的に、新選組史・土方歳三史に、新たな「発見」を!

プロジェクトの内容

  1. 昭和初期に薬効を否定された民間薬「石田散薬」の、現代の技術による成分薬効の分析。
  2. 分析結果の、多角的な活用。結果保証。社会的貢献。
  3. 一般社団法人北多摩薬剤師会ホームページへの実験結果 掲載
  4. 「新選組」「日野市」「薬剤師」等の広報活動

実験結果の扱いについて(重要)

  • 実験結果および考察等の知的財産権は、実験運営者(東京薬科大学および一般社団法人北多摩薬剤師会)が有するものとします。
  • 正式な取材に基づく映像・画像については、歴史的・社会的に利益があるように使用するものとします。
  • 実験結果および考察等を除く「石田散薬」の権利は、全て土方家が有するものとします。

「医薬品」等に関する重要事項

「医薬品」は「日本薬局方に収められている物」「人または動物の疾病の診断、治療または予防に使用されることが目的とされているものであって器具機械でないもの」「人または動物の身体の構造または機能に影響を及ぼすことが目的とされているものであって、器具機械でないもの」です。
非常にわかりにくいのですが、最終的には「厚生労働省が決めた物質」、だと考えてください。
医薬品は「薬事法」という法律に関係して、扱いに関して様々な規制が入ってきます。

「その全部または一部が不潔な物質または変質若しくは変敗した物質からなっている医薬品」は、販売製造輸入貯蔵陳列を禁止されています。(薬事法56条・三年以下の懲役もしくは二百万円以下の罰金など)石田散薬は製造法上「黒焼き」つまり「変質した物質」になりますので、医薬品としての認可は実際の効能にかかわらず難しいと考えられます。医薬品として認可された途端に、陳列すらできない物質になってしまうからです。もっとも、漢方薬原料には見た目不潔なものが多く見受けられますし、たとえばセミの抜け殻は変質した物質と言えなくもないので、可能性がないわけではありません。
医薬品としての承認を受ける場合は「承認前の宣伝の禁止」(薬事法67条・二年以下の懲役か百万円以下の罰金)に該当するケースが考えられます。
「医薬品」は、「人に必ず効くもの」という前提があるため、「薬効成分は入っているけれど、分量が少なすぎるために効き目が認められない。無害である」と審査されたならば、これも分析の結果「効き目のある成分」が検知されたかどうかにかかわらず、製品としては「医薬品」とはならない可能性もあります。
医薬品・医薬部外品でないものは、いわゆる健康食品や、(認可が下りれば)特定保健用食品の扱いになります。
そうなった場合、残念ながら、石田散薬の「薬」の字は、商品名として使用することができません。

医薬品・医薬部外品・食品などの、どのカテゴリーに属したとしても、新選組ファンの個人が勝手に「販売授与頒布を目的として」製造した場合、罰せられる可能性があります。新選組ファンの方、くれぐれも、気をつけてください。
(たとえば医薬品ならば、薬事法12条・三年以下の懲役もしくは二百万円以下の罰金などです。食品としては「食品衛生法」等の罰則規定が適用される可能性があります。もちろん、作った物質を人に食べさせて健康被害を及ぼした場合は、作った物質が何であるかにかかわらず、罰せられます)

十分な分析および大規模な研究が不可能であった幕末期に売られた薬に対して、100%の効き目を求めるのは酷な話です。現代の薬でさえ、100%の効き目は保証されていないのですから。 医者にかかることのできない当時の病人にとって、成分以前に、「薬」の存在は、大変大きな希望でした。「土方家は、贋物の薬が大半を占めていた江戸末期の民間薬市場において、偽物ではない薬を広い地域に供給していた」という歴史的事実は、正当に評価しなければならないと考えます。


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