おき薬紹介シリーズ 8
女神（めがみ）＆エンジェル・天使
今回は明治の文明開化のあとの西欧文化の象徴とも言える女神やエンジェル（天使）を図案化した薬を取り上げてみます。
当然ながら欧米列強との戦争を意識しはじめた昭和前期になりますと女神やエンジェル（天使）の図案は消えてゆきます。
- 日本でも女神に近い飛天や天女という造形がありますが、それは古代オリエントやペルシャ辺りを起源とする有翼天人像から派生したと想像され、西洋に伝播するとギリシャの有翼神像や天使像に影響を与え、また東洋に伝播すると飛天や天女へと変化していったと思われますが、飛天や天女というとそれから受けるイメージは仏教的でまた和風的なので本項では女神という言葉を使いました。
- デザイン的には女神やエンジェル（天使）は共に背中に翼を付けている（生えている）点が共通しています。（その一方飛天や天女は翼を持たず天衣・はごろもをまとっています。） そして女神は髪に洋風の髪飾りを付けています。（ギリシャのオリンピアで行われるオリンピックの聖火採火の儀式に登場する女性の巫女像に翼、羽が生えたものを想像してみればよいかと思います。）
- では女神やエンジェル（天使）の登場する昔の売薬パッケージをご覧いただき明治時代の欧化の息吹やその頃の気分を感じてみて下さい。
〖女神〗
「健通丸」：現参天製薬の前身の参天堂株式会社が販売していた通じ薬です。
「サンピラリン」＆「サンピラリン ディスプレー看板」
〖エンジェル・天使〗
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「サンピラリン」＆「サンピラリン ディスプレー看板」
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「西川頭痛薬」
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「小児セキトメ散」
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「小児風薬」
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「オノール洗粉」：薬ではありませんが、 今でいうシャンプーの洗粉のパッケージです。 
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「アンチピリン散」
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「回効散」
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「回効散」
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「回効散」
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「胃活」：大掛下と特賣規定
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「月宮丸」
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「小児保命丸」
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「小児藥王 天來」
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「小児藥王 天來」
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「せき一切」
：がまに乗ったエンジェル
という和洋折衷のデザイン です。 |
「小児風薬」
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「小児神功丸」
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「小児神功丸」
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「児強剤」
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「小児特腸散」
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「小児胎毒下し」
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「小児胎毒下し」
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「小児藥王 特腸」
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「加減 金証丸」
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「龍虎丹」 ：商品名は純和風ですが…。 |
「ピラミン」 
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「レスト」
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「虫下し」
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「トンプク」
：天使というより小さな翼が付いているオカッパ髪の女の子
が黒人の子に薬を与えている図案で、女の子はオムツなの かなんとも不思議なものを身につけており、黒人の子は足 の形が馬のような形に描かれています。 
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「神丸」「神丸」 ：エンジェル・天使と女神が両方登場します。 
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「小児はら薬」
：天使というより翼の生えた
先輩キューピーが後輩キュー ピーに講義をしている図案 です。 |
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「霜光散（ソーコーサン）」
：小児の鵞口瘡に用いた
当時の局方の硼砂末です。 
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「一角丸」 
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「天徳泉」 ：内服も外用も可能な鉱泉 療法に用いる温泉水です。 |
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