石田散薬の研究 ~学会発表~
~日本薬剤師会学術大会にて石田散薬のブースを出す~
「薬剤師」は真面目だけどつまらなそう・・・。「いいえ!面白いこともするんです!」学会発表風景
![]() 日野市の村瀬氏 |
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![]() となりはSARSのブースです |
![]() 満面の笑みの支部長 |
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![]() NHK取材動画→ win用 mac用 |
~日本薬学会にて石田散薬の研究報告を行う~
石田散薬についての研究報告
東京薬科大学薬学部 実習教育第7研究室 山田健二
第二薬品化学教室 寺澤雅治
第二薬品化学教室 寺澤雅治
薬理実験(抗炎症効果 コットンペレット法)
目的: 動物の皮膚の中に異物を入れることにより、その箇所には「異物」に対する生体反応として「炎症」、つまり「はれ」が起こる。石田散薬の効能のひとつである「うちみ」も皮膚や筋肉の炎症と考えられるため、その治り具合を確認することにより、薬としての効果を調べた。
方法: ラットの皮膚に小さなコットンを入れ人工的に炎症を起こし、薬物を10日間投与して、薬物による治り具合を炎症箇所の重量から算定し、使用薬物間の対比を得る。対照とする薬物は、消炎剤として「アスピリン」を用い、また石田散薬は日本酒と供に服用することから、アスピリン投与群、石田散薬+アルコール(日本酒)投与群、アルコール(日本酒)のみ投与した群、何も投与しない群の4群において効果を比較することとした。
結果: 今回の実験(ラットに関して)では、アスピリンに比べて抗炎症効果 はほとんどみられなかった。アルコール(日本酒)のみ投与した群と石田散薬+アルコール(日本酒)投与群の二群は、何も投与しない群よりは若干効果があったものの、石田散薬の有無での消炎作用には、有意な差異はみられなかった。炎症を抑える、という点に関しては、アルコール(日本酒)の効果であると推測される。
薬理実験(鎮痛効果 酢酸writhing法)
目的:「痛み」は客観的にとらえにくいため、発痛物質によるマウス特有の痛みに対する反応(苦悶症状)回数を計測し、客観的数値として判定する。
方法: 痛みを引き起こす物質として酢酸をあらかじめマウスの腹腔に投与する。投与後どれだけ苦悶症状を呈したかをカウントする。
一月頃までに実験予定
成分分析
目的: 牛額草および石田散薬の主要成分を解析する。
方法: 室温にて乾燥した牛額草10gをエタノール100mLに浸漬し、20日間抽出を行った。濾過後、エタノールを留去し抽出物を得た。水100mLおよびクロロホルム100mLを加え混和した後、水層とクロロホルム層に分離抽出した。水層に更に1-ブタノールを加え、ブタノール層を抽出留去したものをSep-pak C18 カートリッジに通し、更にメタノールで洗い流した。これを検体とし、液体クロマトグラフィー/質量 分析計で成分及びその分子量を測定することとした。
石田散薬10gをメタノール300mLに浸漬し、1ヵ月間抽出した。濾過後、メタノールを留去し抽出物を得た。 以下は牛額草と同様の方法により検体を得た。 各検体を薄層クロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー/質量 分析計により同様の解析を行った。
結果: 牛額草から得た検体には、質量分析計により分子量302、316、330、344の物質が存在することが分かった。検体を薄層クロマトグラフィーにより種々の標準品と比較したところ、フラボノールであるイソラムネチン(isorhamnetin分子量316.26)とRf値が一致した。また液体クロマトグラフィーにおいて保持時間(Retention Time)が一致し、そのピークが分子量316を示し標準品のマススペクトルと一致したため、これによりイソラムネチンが存在することが分かった。その他のピークに関しては、水酸基がMeO基になっている類似の物質と考えられるが、現在のところ同定できていない。
石田散薬から得た検体には、分解物と思われるピークが非常に多く含まれ質量 分析を行うことが困難となってしまった。液体クロマトグラフィーおよび薄層クロマトグラフィーの結果においても、牛額草のそれとは主成分が異なるものとなっている。石田散薬の検体においては、主要成分を特定することができなかった。ただし、微量に前出のイソラムネチン等が含まれていることは確認できている。
考察: 牛革草には、イソラムネチン(isorhamnetin)が含まれており、以下のような構造となっている。
![]() isorhamnetin 分子量316 |
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質量分析計による他の物質の分子量は、イソラムネチンの分子量 の -14(302)、+14(330)、+28(344)となりメチル基-CH3の数に相関があると仮定した。以下は、該当する分子量の構造式として推測されるものである。
![]() quercetin 分子量302 |
![]() rhamnazin 分子量330 |
![]() pachypodol 分子量344 |
これらは、物性が類似しており文献等により解析されている件数が多くかつ名前が付与されているものである。 石田散薬には、質量分析計で上記の成分が主要成分として判別することができなかったが、微量に含まれていることは確認できた。 よって製造過程で有効成分が分解してしまった可能性は否定できない。文献から製造方法は、蒸し焼きのような密閉状態の過程を経るとは考えにくいが、基本的に黒焼きの方法や日本酒の影響なども含めた更なる考察が必要である。 現在、分析条件など再検討中である。
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