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薬業界 老舗歴史シリーズ 2

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~ 武田薬品工業 ~


薬の業界における長い歴史を持つ老舗とも言える会社、伝統あふれる会社にまつわるコレクションを紹介する老舗歴史シリーズのその二、今回は製薬業界最大手創業230年の歴史を誇る『武田薬品工業』です。
以前〖今は昔シリーズ〗と題する伝統薬のご紹介シリーズのなかで同社の大正10年(1921年)に発売された『ボラギノール坐薬』と同社が創業180周年を迎えた昭和36年(1961年)に発売した『ハイシー』のご紹介の際に簡単に『武田薬品工業株式会社』 (以下『武田薬品工業』)の歴史について触れてみましたが、今回改めて同社の歴史を振り返ってみたいと思います。
  • 武田薬品工業のスタートは寛延3年(1750年)に大和國奈良の広瀬郡で竹田徳兵衛の次男として生まれた初代長兵衛が薬種取引の中心地、大坂の道修町の近江屋喜助に丁稚奉公に入ったのち、14歳10代将軍家治の治世の天明元年(1781年)の時にのれん分によって「近江屋」の屋号のもと「近江屋長兵衛」を名乗り薬種問屋を独立開業したのがその始まりです。

  • 初代長兵衛は5歳の時大阪、博労町の綿商の主人で大叔父にあたる河内屋武兵衛の養子となりましたが、時代が下って4代目当主の頃、明治の4年(1871年)に町民にも苗字を名乗ることが許されますと、生家の竹田姓と養子家の当主名の武兵衛から武田の二字をとり武田長兵衛を名乗り、それが代々当主の世襲名となりました。
    そして同社が大正14年(1925年)にそれまでの個人商店から法人化した際に、この世襲名の武田長兵衛を社名に冠して『武田長兵衛商店』と名乗りました。
    その後昭和18年(1943年)に太平洋戦争の時局悪化に伴う産業界の整理の際、『武田長兵衛商店』や「塩野義三郎商店」「田辺五兵衛商店」のようなどのような業界の企業か不明な◎◎商店名などは所属業界が明確に判別出来るように改めるよう指導があり現在の『武田薬品工業』となりました。(「塩野義三郎商店」は「塩野義製薬株式会社」、「田辺五兵衛商店」は「田辺製薬株式会社」に変更。)

  • なおトレードマークの赤色の○に△の「ウロコ印」は魚の鱗が木の年輪のように年々成長してゆくことをあらわす縁起のよい印として明治31年(1898年)に商標登録され現在にいたるまで用いられているものです。

  • このように長い歴史を持つ『武田薬品工業』ですから所蔵のコレクションも多岐にわたるため、まずそのうちの薬本体以外の文献や資料的なもの、いわゆる紙ものコレクションのうち〖パンフレット類〗をご紹介させていただきます。

〖パンフレット類〗
『アリナミンパンフ』『アリナミンパンフ』『アリナミンAパンフ』『アリナミンA25パンフ・見本』
『アリナミンA』『万国旗』『万国旗』『アリナミンのもう!/赤ひげ映画パンフ』
武田薬品工業パンフレット類

武田薬品工業パンフレット類


『メタボリン錠 紙おもちゃ』『ノルモザン錠 紙おもちゃ』『ノルモザン錠・アペチン錠 油取り紙』
『寶塚少女歌劇ハガキ・ノルモザン錠広告』『東京寶塚劇場チケット・強力メタボリン錠広告(屠れ!米英我等の敵だ)』
武田薬品工業パンフレット類


『アペチン錠パンフ』『アクロマイシンV広告ハガキ』『アクロマイシンV吸い取り紙』『アモリシンバッカル・ホープスバッカル パンフ』
武田薬品工業パンフレット類


『オバホルモン パンフ』『オバホルモン 吸い取り紙』『オーレオマイシン パンフ』
『性病とオーレオマイシン パンフ』『オーレオマイシン 特売抽選券』
武田薬品工業パンフレット類


『カチーフ 広告ハガキ』『スペルゾン パンフ』『ソボリン パンフ』『ソルマ パンフ』
武田薬品工業パンフレット類


『ノルモザン錠 パンフ・見本』『ノルモザン錠 ポスター』『ハーモニン錠 パンフ』『パンビタン末・液 パンフ』

武田薬品工業パンフレット類


『プレナタール パンフ』『ポリタミン パンフ』『ポリタミン チラシ』『ポリタミン ポスター』『ポリタミン 解説書』
『ポリタミン 包装紙』『強力メタボリン錠 ポスター』『ヘマトン チラシ』

武田薬品工業パンフレット類


『包装紙』 3種類

武田薬品工業 包装紙


『包装紙』:東京オリンピック(1964年 昭和39年)の
開催に併せて作成された武田の商品とオリンピック
競技をデザイン化した包装紙。
武田薬品工業 包装紙

『タケダのコントール』ポスター
武田薬品工業 ポスター



〖価格表他〗
本項では前項でご紹介した〖パンフレット類〗以外の〖価格表〗などをご紹介します。

『武田新薬価格表A』(大正15年)『武田新薬価格表』(昭和3年)『武田新薬要覧』(昭和16年)
『優秀なる武田の薬品』(戦前)『武田新薬要覧』(昭和24年)
武田薬品工業 価格表他


『武田の新発売並びに主要製品』(昭和27年)『タケダの主要製品』(戦後)
『ポリタミン医家実験短評集』『ポリタミン医家実験短評集』
武田薬品工業 価格表他


〖武田時報他〗
『時価表』(大正9年)『武田時報』(大正15年)『武田時報』(大正15年)『武田時報』(大正15年)
武田薬品工業 武田時報他


『武田時報』(昭和7年)『バイエル元封サリチール酸 全部売約済 お知らせ』(大正12年)
『ビオフェルミン広告』(昭和24年):絵本「魚ずくし」の裏表紙の広告です。
武田薬品工業 武田時報他


〖マッチ〗
○マッチの特集号で紹介しなかった武田のOTC薬の広告マッチです。
武田薬品工業 マッチ


〖鉛筆〗
『せきにホノバン』『リポコール』
武田薬品工業 鉛筆


〖カレンダー、紙製板看板他〗
『カレンダー』(昭和5年)『ソボリン紙製板看板』『トロピンC紙製板看板』『ボラギノール紙製板看板』
『パンビタン板看板』:大リーグと思われます。『Enarmon 紙製板看板』『日本歯科医師会/日本薬剤師会 協定処方集一覧表』
『ハイゴジッド ガラス製文鎮』『初代武田長兵衛像文鎮』
『メタボリン暖簾』『メタボリン琺瑯看板』『ポリタミン琺瑯看板』『ポリタミン板看板』
武田薬品工業 カレンダー,紙製板看板他


〖薬〗
本項では薬本体のコレクションをご紹介しますが、中には製造は他社で『武田』が販売していた薬や、戦前の『武田長兵衛商店』時代のものや戦後の『武田薬品工業』のもの、医家用の薬品や薬局向けの薬もあります。
また本項以外にもすでに別項でご紹介した『ゼドリン』『ペニシリンG注射液』『ハイシー』などのコレクションもありますのでそちらも併せてご覧下さい。

(◎は注射剤です。)
◎『アデノ-スペルゾン「タケダ」』 ◎『イルメリン「タケダ」』 ○『エルボン錠』 ○『オイベスチン錠』 ○『オバホルモン「タケダ」』
○『カルモチン錠「タケダ」』 ◎『強力メタボリン「タケダ」』 ○『強力メタボリン錠「タケダ」』
◎『クリオビン』 ○『コリゲン』 ○『サキシロン「タケダ」』 ○『サルゾール錠』 ○『サルファダイアジン錠』
○『シーメタ』 ○『新グレラン錠』 ○『スルファグアニジン錠(アテリアン錠)』 ○『スルファチアゾール錠』 ○『ソボリン「タケダ」』
○『タウゲン錠「タケダ」』 ○『タカリヂン錠』 ○『ネオエバニン錠』 ○『ネオノルモザン錠』
○『ノルモザン錠』 ○『ビオフェルミン錠』
○『プロバリン錠』 ○『ポリタミン』
○『ボンピリン錠』 ○『マミール錠』

武田薬品工業 薬

武田薬品工業 薬



〔参考文献〕
・インターネット  『武田薬品工業』HP
・インターネット  『ウィキペディア Wikipedia』


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